TOOLS 116 世界最高峰レアル・マドリードの現役選手に「会いたい!」と呟いて半年後に会えた方法 / 善福克枝(セレンディピティ・プロデューサー)

NACHO日本にいたら、会える確率は0%ですが、ひとまず、マドリードにいたら、会える確率は0ではなくなります。だったら、手紙を書いて鞄に入れておくだけでワクワクできる。実際に手紙を書いて、マドリードに降り立ったわけです。空港に着いた瞬間から、ワクワク。現地の空
世界最高峰レアル・マドリードの現役選手に「会いたい!」と呟いて半年後に会えた方法

善福克枝 ( セレンディピティ・プロデューサー )


自由に生きるために 
セレンディピティを活用しよう

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「明日、ナチョに会えます」

えーーーーーーーーー!
 
超最高の幸せシチュエーションが、現地で突然降り注いできました。ナチョ選手をニュースで知った半年後、マドリードで本人に会えたのです。

あなたは「セレンディピティ」という言葉を聞いたことがありますか?

偶然起きたことをキャッチして、自分の幸せにつなげること。あるいは、チャンスに変える能力のこと。わたしはこの力を活かして、何度も夢を叶えています。先にお伝えしておくと、わたしは今、Jリーガーを中心に、サッカー選手やアスリートのキャリア・プロデュースをしています。

「あぁ、それでスペインのサッカー選手が出てきたのか」「コネを使ったのか」とみなさん、思うかもしれません。でも、Yahooニュースのトピックを知った時、わたしは海外サッカー界はおろか、日本サッカー界にも、知り合いは3人くらいしかいませんでした。
 
実は、わたしの裏稼業は「セレンディピティ・プロデューサー」。「たまたま」や「偶然」をだれかの幸せやチャンスに変えるために、あれこれアイデアを出したり、しかけたりするという裏の顔があるんです。

今日は「セレンディピティのみがき方、しかけ方」について、3つのコツをお伝えしましょう。

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TIPS ① 好奇心の泉はダダ漏れにしておく

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わたしがスポーツキャリアをプロデュースすることになった第一号は、サッカー選手でした。現役中の23歳で1型糖尿病という難病を発症し、病気と共生しながら16年にわたって活躍してきた元Jリーガー。
 
「Jリーガーの選手生命って平均3〜4年なのに、16年できただけですごい!」
「1型糖尿病っていう病気を発症してて、さらに16年て何者?」
「そもそも、1型糖尿病ってどんな病気?」
「どこのチーム?」
「だれ世代?」

次から次へ、どんどんと「なぜなぜ?」が湧いてきたんですよね。

この気になることを同時進行で調べたり、聞いたりすることが大切なんですよ、素敵なエピソードも交えながら。

すると、頭のてっぺんに、アンテナがいっぱい立ちます。急に、関連情報が、浴びるように降ってきます。

1つの気になることだけでも、アンテナは立つんですけど、同時進行でいろいろなことに好奇心を持っていると、アンテナが複数立ちます。すると、反応速度が早まるし、必要な情報を受け取る回数、質も同時に高まっていきます。

超人的に才能がある人は、1つのことを100%突き詰めます。わたしみたいな凡人は、いくつかのことを、好奇心を持って10%ずつでもいいからストックしていけると、

3つ×10%=30%
5つ×10%を組み合わせられたら、50%

って、なりますよね。

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TIPS ② 未来の幸せを点ではなく、円で考える

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さて、先ほど登場した元Jリーガーとわたしは、ほぼ同時に、あるYahooニュースに反応したことがありました。

ー レアル・マドリードで活躍し、スペイン代表でもあるナチョ・フェルナンデス選手が1型糖尿病を公表 ー

なになに…? ってなりますよね。

「サッカー界に1型糖尿病の選手がいるんですか?」
「しかも、レアル・マドリードって世界最高峰のチームじゃないですか?」

このニュースを見た瞬間、反応しますよね。

わたしは、その瞬間から、ナチョ選手… サッカー… 1型糖尿病… とつぶやくような日々。すると、今度は、クラウドファンディングの会社の人から元Jリーガーが掲載された雑誌の記事を見てメッセージが届きました。

「社会貢献したいなど、お気軽にご相談ください」

それを伝えたら、元Jリーガーがボソッと呟いたんですよ。

「ぼくと同じ病気は、子どもたちが発症するケースが圧倒的に多いんです。ナチョ選手のサッカーする姿、1型糖尿病の子どもたちに見せられないですかね…」

その瞬間、「おお!」
 
元Jリーガーは「1型糖尿病でも夢は実現できるし、いろいろなことにチャレンジできる」って子どもたちに伝えたい。

子どもたちは、同じ病気でも、Jリーガーや世界最高峰のチームで活躍する人がいることが励みになる。

ナチョ選手の試合を観られたら、観客席からの声援という形でナチョ選手にも貢献できる。

わたしは、元Jリーガーの体験を多くの方に知ってもらうことで、彼のキャリアの後押しができる。

ここに、なんとタイミングがよく、クラウドファンディングというしくみが提示されたんです。支援型のしくみだからこそ、1型糖尿病という病気への理解を深めてもらう啓発のきっかけになる。
 
クラウドファンディングで支援してくれる方々は、「だれかの役に立ちたい」「貢献したい」と考えてくれている方が多いので貢献度が高まる。

こんなふうにして、関わる人の「幸せの点」が、線ではなく「円」になる。そんな「幸せの円になって循環する」ことが見えたら、やり方がわからなくても、ゴーサイン!

こうなれば、カーナビをセットしたようなもの。セレンディピティ的には、少しずつ動くことで軌道修正が起こって、目的地へ進める、到達できる条件が整ったという合図。

さぁ、あとは幸せの円を循環させながら、目的地へと進むだけ。

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TIPS ③ ウォーキングのように行動し、連想ゲームのように思考する

 
元Jリーガーとわたしは、クラウドファンディングをスタート。その間に、「サッカー界からレアル・マドリードにつながる人や方法はないか?」を探してもらいました。

こういう時は、2つのシチュエーションを考えてみます。

「超最高の幸せ」と
「最低限クリアできる幸せ」と。

超最高の幸せシチュエーションは、クラウドファンディングで渡航費を調達。レアル・マドリードの関係者にもつながって、試合も見れるし、ナチョ選手にも会える。1型糖尿病について話をしたり、テーブルを囲んで会える、ナチョ選手と1型をきっかけに友達のように交流できる… などなど。想像に制限をかけなければ、いくらでも思い浮かびます。 

最低限クリアできる幸せシチュエーションは、クラウドファンディングで渡航費さえ調達できれば、チケットを買ってレアル・マドリードの試合は観られる。「同じ病気の選手が、世界の舞台で活躍している」という夢の原体験だけでも、子どもたちへのインパクト、幸せは届けられます。

そうやってイメージできたら、1日1回くらい超最高と最低限クリアの幸せシチュエーションを思い浮かべて、何かひとつアクションを起こします。
 
よく「スピードを上げて行動するのが大事」って言われますが、必ずしも、そうではありません。「ん、これって?」とピンときた偶然を拾い上げる余裕のほうが大切。

行動する中で、スピードが必要な瞬間だけ瞬発力を発揮すればいい。それ以外は、1日1〜3つのアクションを起こす。ウォーキングくらいの肌感で、景色が見える、周りの声に耳を傾けられるくらいの行動のほうが、キャッチする情報を受けとって、活かし方を考える心の余裕が生まれます。心の余裕をつくり、連想ゲームのように考える時間を楽しみます。

わたしたちは、クラウドファンディングの目標を達成し、レアル・マドリードの試合に1型糖尿病の子どもたちを連れて行くことは確定できました。

ということは、マドリードに行くわけです。滞在している間に、「街中でナチョ選手に会えたら、どうする?→ 声をかけよう→ やっぱりスペイン語がいいよね→ 短い言葉で伝えたいことを考えておく方がいいね」って、連想します。そうしたら、会えた時のために、手紙を書いて持ち歩こうという行動が生まれます。

日本にいたら、会える確率は0%ですが、ひとまず、マドリードにいたら、会える確率は0ではなくなります。だったら、手紙を書いて鞄に入れておくだけでワクワクできる。

実際に手紙を書いて、マドリードに降り立ったわけです。空港に着いた瞬間から、ワクワク。

現地の空の下に、ナチョ選手がいるのね、子どもたちに観せられるところまで実現できたよ。幸せーーーーー! って、ホテルで一人盛り上がっていたら……

「明日、ナチョに会えます」

えーーーーーーーーー!
 
連想ゲーム的に思考していた超最高の幸せシチュエーションが、叶ってしまいました。
 
ナチョ選手の存在をYahooニュースで知ってから、半年後、マドリードで本人に会えたのです。

ナチョ選手は、子どもたちに話しかけてくれました。

「勉強もしっかりやって、サッカーも、それ以外のスポーツも楽しんで!」

懐の深さに感動! 「子どもたちとナチョ選手の対面」という奇跡の後に、もちろん、用意していた手紙を手渡しすることができました!

何より、子どもたちの喜ぶ姿に涙しかなかったです。そして、この日は興奮のあまり、眠ることができず、ずっと考えていました。

「また、ナチョに会いたい!」

どうなったと思いますか? それは、また、近いうちに。

まとめ:先が読めない中で、未来をたぐり寄せるには?
1.   好奇心を持って、頭にアンテナを数本立てていこう
2.   幸せの円が循環することが見えたら、ゴーサイン!
3.   偶然を拾い上げる余裕をもって、幸せシチュエーションを連想する
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善福克枝

善福克枝

(ぜんぷくかつえ)宮崎県日南市生まれ。青山学院大学文学部教育学科卒業。体操競技の選手としてオリンピックを目指すも、ドクターストップで引退。目標を失ってから、自暴自棄の時間を過ごすも、自分の意とする方法ではなくても、声に出し、紙に書いたことがおもしろいプロセスで実現すること(セレンディピティ)に気づき、選手時代に書いていたスポーツノートと未来日記を掛け合わせ「四次元ノート発想術」を考えた。 偶然を活かしながら、おもしろいプロセスでやりたいことが実現できるセレンディピティと四次元ノート発想についての本『“偶然”をキャッチして幸せの波に乗る7つの法則(同文舘)』を出版。現在は「セレンディピティ・プロデューサー」という裏の顔を活かし、スポーツ選手のキャリアのサポートをしている。