なぐさめの言葉をかけてくれたと思うけれど、覚えていない。泣きすぎて疲れる。もう涙も出そうもない。スタジオでこんなに大したのは、今も昔も自分だけじゃないかと思う。
それから
突然の別れを乗り越える4つのステップ
Mihoko Love ( 英語で自分革命モチベーター )
自由に生きるために
どんな出来事もACCEPTANCE.受け入れよう
..
なぜかゲイが好きだ。I LOVEゲイぴーぽー!そう叫びたい。
冷静にその気持ちを分析してみる。
彼らが自分自身を表現しているのを見るのが心地いい。
自分の好みを知っていて、それを思いっきり表現している姿。
見ていて気持ちがいい。とても自然に思える。
“gay”という言葉は、わたしたちがよく知っている、「男性を好きな男性」、または「女性を好きな女性」を指すと同時に、”happy”, “excited”, “joyful”, “bright”などポジティブな形容詞と同じ意味がある。なぜかその2つがよく結びつく気がしてならない-Happy & ExcitedなGayな人たち。しっくりくる。
今日は、ニューヨークで最もゲイが多いChelseaにあるDavid Barton Gymにしばらく通っていたときの話をしようと思う。
内装はNight Clubそのもの。ジムにありがちな眩しいくらいの煌々としたライトはどこにもなく、ダークな空間にピンクのライトがスポットで当たっている。ジムのどこにいても美しく見えるようなライティングになっているのではないだろうか、と思うほど。“Look Better Naked”をスローガンにしているDavid Bartonだから、きっとそこまで考え抜いているはず。たまにジムに来る小柄で筋肉たっぷりのDavidは、 気さくでとても包容力のありそうな素敵な人だ。
壁には、 どうやって動かしたのだろうと思うほどの、巨大で分厚いミラーが至るところに立て掛けてあって、ゲイな彼らの自尊心をくすぐっている。ベースが効いたクラブミュージックが響く中で、踊りに来ているような錯覚に陥る。そんな雰囲気だから、そして、ゲイが多い場所だから、もちろんみんなの気持ちは高ぶり、キスしたりmake outして(いちゃついて) いらっしゃる。
ストリートでは、ニューヨーカーたちと目が合い、スマイルを交わし、気持ちよく歩いているわたしだが、このジムでは完全な 透明人間。初めてInvisible Manの気持ちがわかった。ゲイぴーぽーは、はっきりしている。ここはBoy meets “Boy”の世界。みんな出逢いのためにここへ来る。ゲイレーダーには、わたしはまったく映らないらしい。それもまた、心地いい、かな。
エクササイズ後のロッカールームで、シャワーを浴び、爽快感に浸りながら、鏡の前でメイクをしていたら、ブロンドの全裸の美女が声をかけてきた。何も身につけずBirthday Suitのみ、Nakedで堂々とロッカールームを歩けるとは、相当自信がある証拠だ。
”Is your eyeliner tattoo? ”
お顔を見たら、思い出した!彼女はAmanda Lepore, トランスジェンダーのアイコンとも言われる人だ。磨かれた大理石のように肌が透き通って輝いている。とっても綺麗。「地球上で1番高価な体を持つ」と自身で言うほどだから、 相当なケアや手術をして、ここまでキープできるのだろう。
「わたしのアイライナーはタトゥーじゃないの、手で描いているの」
そう伝えると、とても上手だと褒められた。彼女のウェイストはぎゅっと締まっている。イラストで理想の女性を描くときのように、絞られている。素晴らしいプロポーションだ! 感動を伝えると、なんとリブ、あばらの骨を1つ抜いてあるからだと言う。わお。すごい。そんなことができるんだ。
.
パワーヨガにのめり込む
.
そんな大好きなゲイぴーぽーに囲まれた環境で、恋に落ちたのは、Power Yogaだった。
あまり流行り物にすぐ乗っかりたくないというママ譲りのDNAがあり、みんながYoga Matを侍の刀のように背負い、マンハッタンを歩いているときには、すぐにやりたいと思わなかった。みんながやっているなら、やらなくていいやぁ〜と数歩離れて眺めていた。
そんなとき、友だちのアパートへ遊びに行ったとき、Yogaの先生であるBenと出逢う。友だち同士の空間で、偏見なく、気持ちと体をオープンにして、Yogaを受け入れることができた。スピリチュアルで怪しい異国の音、オ〜ム、シャンティシャンティ〜 (Om Shanti Shanti) のミュージックを聴き、なんだか不思議な感覚に惹き込まれてゆく。 彼にポーズをいくつか教わる。すごく気持ちがいい。気持ちも体も可能性をいきなり感じたように、細胞たちが喜んだ。それがきっかけで、未知だったYoga World に目覚めた。
その頃、David Barton Gymで出逢ったのがGretchenだ。彼女はいくつかクラスを教えていて、「Stretch & Abs」というストレッチと腹筋のクラスに参加したのが最初。GretchenのメインフォーカスはPower Yogaだった。彼女のYogaを受けることにする。
彼女がスタジオにいるだけで、 まわりのエナジーが一気にキラキラ輝き出す。酸素のモロキュール(molecule: 分子)たちが喜んでいる感じ。彼女の明るい声とポジティブな言葉たちにPower Yogaがすんなりと体に染み込む。心も体も強くしなやかになってゆく。
1年くらい彼女のレッスンを受け続ける。Yogaでもなんでも大好きなものを見つけると、人は宗教のようにどっぷり浸ろうとする。わたしも同じだった。 毎回、彼女のひとこと、ひとことを、聞き逃すまいと、何度も頭の中で反復し、覚えて帰ろうとしていた。彼女について、Yoga Instructorになりたい。師匠が彼女なら、ずっとついてゆきたい。たくさん学んで、吸収して、心も体も最高の状態に持ってゆきたい。
.
尊敬するトレーナーとの別れ
そんな大尊敬するGretchenが、ある日、レッスンの終わりに思いがけない発言をした。
1ヶ月後に South Dakotaの実家に帰ると言う。
胸が痛い。気持ちを抑えようとする。押さえ込めない。まわりはみな冷静に聞いている。抑えきれずに涙がポロポロこぼれ出した。止められず泣きじゃくる。気が狂ったように見えたかもしれない。Gretchenはなぐさめの言葉をかけてくれたと思うけれど、覚えていない。泣きすぎて疲れる。もう涙も出そうもない。スタジオでこんなに大泣きしたのは、今も昔も自分だけじゃないかと思う。
それからの2週間、受け入れることにフォーカスした。「なんで、ここまで決心していたのに、彼女しかいないのに…… こんなことになるの!」と目の前の事実を跳ね返すのではなく、ゆっくり飲み込んでみる。その現実を吸い込んでみる。
そして、自分が気持ちよくなること、友だちと遊んだり、ジムで体を動かしたり、じっとしていないで体を動かしてみる。そうすることで、気持ちがだんだん落ち着いてきた。GretchenがNYにいる間、 彼女のレッスンをできるだけ受けよう。彼女がまたNYを訪れるかもしれないし、わたしがSouth Dakotaに遊びに行けば逢える。また素晴らしいYogiに逢えるかもしれないし、Yogaよりも興味のあるものが出てくるかもしれない。
少しずつ、だんだん心がまたいつものようにやわらかくなってくるのを感じた。(その後、NYでは彼女に勝るYoga Instructorには出逢えなかったが、日本に帰国後 利根川先生という素晴らしいYogiに出逢う。)
人生もっと後で、辛いことはたくさん起こるのだけれど、このとき、ACCEPTANCE(受け入れること)の重要さを学べたことは、貴重な経験となった。
.
悲しみを乗り越える4ステップ
大事な人との別れなど、ネガティブと思える出来事が起こったときに、できることを今日はシェアしたい。小さい出来事だとしても、マイナスな気分、ネガティブエナジーを感じたら、 簡単な4ステップ、ぜひトライしてみてほしい。大抵のことは、このステップをやるだけで、気持ちが落ち着いてくる。もちろん、その都度かかる時間の長さは異なるけれど。Are YOU ready? Here we go!
① Exhale – 息を吐いて、おなかからぎゅーっと、ネガティブエナジー、マイナスな考え、不要なもの、を吐き出す。
② Inhale – 息をすって、ポジティブエナジー、気持ちのいい思考、気分が良くなるイメージ、をいっぱい吸い込む。 ①と②を好きなだけ繰り返す。
③ Accept – 目の前のできごとを見つめてみる、受け入れることが大事だと気づこう。「なんでこんなことが起こるの?」と拒絶せずに、だんだんと受け入れていく。時間がかかるけれど、少しずつ、受け入れてみる。
そうすると、Acceptした上で、何を次にすれば良いか考える気持ちの余裕が出てくるはず。
④ Move – Actionと書くと大きく感じてプレッシャーになるかもしれないので、あえてMoveという言葉を選んでいる。どんな動きでもいい。空を見上げるだけでも、ジャンプするだけでも、なんでもいいから体を動かしてみる。視線を上げるだけでも、思考はポジティブになるから、それだけで効果がある。伸びして体を広げるだけでも気持ちいい。もちろん気になること、好きなこと、何かを始められたら、最高! You moved on. もう、これであなたは大丈夫。
–
Gretchenが引っ越す1週間くらい前のこと。彼女のPower Yogaレッスンが終わり、いつも通り、気分爽快、なんでもできる!という気持ちでスタジオを出る。この気持ちをずっとキープできるだろうか。
すると、スタジオへ向かって歩いてくるチャーミングな笑顔の彼に目がとまる。
He looks so familiar…とっても見覚えがある顔….。
わかった!ファッションデザイナー Marc Jacobs! 彼のデザインはVividでユニークで斬新で、とても好きだ。
彼と目が合う。お互い微笑む。
”Hi! You’re looking GREAT!” 咄嗟にそれしか出てこない。
”Thank you! So are you!” と優しいMarc。
“Look Better Naked” そのスローガンは彼にピッタリだ。彼こそNakedも魅力的だろうと思う。
チャーミングなスマイル、柔らかな物腰、可能性に溢れた虹色のオーラ、やっぱり大物はすごい。あのオーラ、まとってみたい。
※ New Yorkに5ロケーションあったDavid Barton Gymは、現在、LAとLas Vegasのみ。あれだけお金をかけた内装に高いレントでは、競争率の高いマンハッタンでビジネスをキープするのが大変だったのだろう。
※ YoutubeでOm Shanti Shantiの歌を聴きながら、この文章を書いていたら、なんとMaster Classの宣伝でMarc Jacobsが出てきた。 ”Hi! I’m here! (おれはここだよ!)”と言ってるみたい。Amazing Coincidence! こういう偶然の一致、だぁーいすき♡
.