TOOLS 17
子どもの目線で見える世界
あおきようこ (子どもと一緒にカメラであそぼ♪ )
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自由に生きるために
子どもが撮った写真を丁寧に眺めよう
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子どもの写真を見てみると、すぐに気がつくことがあります。それは、目線。背が低いのだから、目線が低くて当たり前なのですが、私はその当たり前のことを、娘の写真に改めて気がつかされました。5歳の時に娘が撮った修善寺の写真(上)は、私にとってとても印象深い1枚なのです。
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背が低い人が撮ると、つまり目線が低いとどうなるか。大人とは少し(すごく? )違う印象の写真になります 。同じ場所を撮っていても、世界観が違う感じ。被写体によってはとても迫力のある1枚になるのです。私の身長は約160cmです。当時の娘の身長は約100cm。その差たった60cm。されど60cm。
では、私が60cm分しゃがんで撮影すればいいのでは? と思うかもしれませんが、それがなかなか難しいのです。子どもたちの、あの空気感はなかなかでません。もちろん私の写真の腕前によるところが大なのですが、どうもそれだけではない気がします。彼らにとっては日常の切り取りだけど、私にとってはいつもと違う世界になってしまうからでしょうか? 残念ながら私には未だに謎です。
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昨今、幼児虐待のニュースが度々流れます。この「目線」を軸にちょっと想像力を働かせてみました。娘の身長が100cm、私の身長が160cm、約1.6 倍。もし今の私が子どもだったとしたら、大人の身長は約1.6倍だとすると…256cm? …デカ! そんな大きな巨人に暴力をふるわれたらひとたまりもありません。逆に、その巨人が自分達を守ってくれたら、こんなに頼もしいことはありません。ウルトラマン、鉄人28号、ガンダム、みんなこどもの味方です。
私はスーパーヒーローにはなれませんが、子どもを撮るときに気を付けていることがひとつあります。それは目線(高さ)をあわせること。先にも書いたとおり、まだ私にはうまく彼らの世界を切り取ることはできませんが、それでも、まだネンネのベビーを撮るときは、私も可能な範囲で寝そべっているし、子ども達を写すときは、腰の許す限り屈んで撮ります。そうして撮った写真は、子ども達をとてもキュートに写してくれるだけでなく、子どもの世界を共有させてもらえるような気がするのです。
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子どもの目線になる方法
1. 子どもにカメラを持たせてみる
2. 大人とは違う世界が見えていることに気づく
3. 子どもの世界を一緒に楽しむ