新留 穏香

新留 穏香

生き方探究家・薬学博士 1984年生まれ、愛知県出身。一児の母。東京大学で博士号を取得後、大阪大学研究員、京都薬科大学非常勤講師、スタートアップ企業取締役等を経て、2024年4月に独立。「薬をつくって病気を治す」という想いで研究に取り組んでいたが、夫の癌が薬で悪化する。夫の闘病と死を契機に「生きること」と真剣に向き合い始める。ヨガをはじめとする様々な学問を学び、実践しながら、自身の人生を実験台に「生き方」を探究。次第に「体と心を大切に、自分らしく生きる人を増やしたい」という想いが高まり、研究者から転向。様々な知識を融合し「生きやすくなるための本質的な知恵」を広く提供している。 https://note.com/yumekana_shizuka https://www.youtube.com/@shizuka_feeljoy

思い出の物を、心穏やかに手放すには?

TOOLS 126 大切な人との別れから再び歩き出すには / 新留 穏香(生き方探究家・薬学博士)

物たちが、背中を押してくれる。5年かかって、夫の物は「段ボール1箱分」の量になった。私の中の「夫の容量」が減っていくようで、すこし悲しい気持ちになる。でも、全ての記憶は刻まれている。きっと70年後には、天国で思い出話をするだろう。あと70年の間は、地球での暮らしを楽しんでみよう。「次なる未知の世界を見に行きたい!」と無意識に思ったタイミングで、断捨離したくなるのかもしれない。ひとつひとつの物と向き合い、思い出と向き合い、自分の心と向き合う。